歯科の“リハビリテーション料”に立ち止まった日─診療費の明細が教えてくれること─ No73
診療費の紙を開いた瞬間に感じた違和感
制度や医療政策の話をよくしている私ですが、 実は診療費の領収書をほとんど見ずにバッグへ入れてしまうタイプです。 会計を済ませたら紙を畳んでバッグへ。 帰宅したら領収書入れへポイ。 そんな日常が続いていました。
ところが昨日、歯科受診の領収書をふと開いたとき、 思わず手が止まりました。
「リハビリテーション」 という文字があったのです。歯科治療でリハビリ?
嚥下訓練もしていない。 口腔機能訓練もしていない。 それなのに「リハビリテーション料」が算定されている。 義歯の揺れ具合を数秒確認しただけなのに?
この小さな違和感が、 私を久しぶりに「診療費の世界」へ引き戻しました。
◆ 歯科の診療明細に並ぶ点数の意味
今回の歯科受診では、 初再診料、医学管理料、検査、処置、リハビリテーションなど 合計 1,169点(11,690円) が算定されていました。
自己負担は2,340円。 前回の自己負担は140円だったのに、今回は大きく違う。
─その内訳を見ていくと─ 診療費の内訳は(初再診料:65点650円、医学管理料513点5130円、検査100点1,000円、リハビリテーション114点1,140円、処置370点3,700円、その他7点70円)の1,169点の11,690円で自己負担2,340円の保険診療が9,366円。

X-P撮影をしたが、「画像診断」は算定されていない
義歯の固定具合を数秒確認、これが「リハビリテーション」扱い
口腔内写真、歯根部のチェックや水圧での掃除、フッ素塗布
歯根部のチェックや水圧での掃除
診療報酬制度は、 医療行為を細かく分類し、 それぞれに点数がつけられる仕組みです。しかし、 患者側から見るとその分類はとても分かりづらい。 今回のように「リハビリテーション?」と感じることもあります。 今回の請求書を見て、「なるほど」と思う部分もあれば、 「これはどういう扱いなのだろう?」と感じる部分も多々ありました。会計時に確認が必要と感じた場面でした。
◆ 思い出した“知人のケース” ─病室に顔を出しただけで請求がつく─
今回の違和感で思い出したことがあります。
知人の家族が入院中、 かかりつけの開業医が突然病室に現れ、「入院されていたんですね」と挨拶だけして帰っていった。
ところが退院後、その開業医を受診すると、その時の 訪問診療費 を請求していますとの説明があったとのことです。
依頼もしていない。 診察もしていない。 ただ顔を見に来ただけ。
なぜ請求されるのか分からない──と。
私は、「病院の電子カルテを閲覧できる状況(週1回外来診療を担当)があり、 訪問した記録を残せるからではないか」 と推測しました。
医療者側の仕組みとしては理解できますが、 患者側から見ると納得しづらい出来事です。
◆ 内科・消化器内科の領収書を見返して気づいたこと
今回の歯科の件をきっかけに、 内科や消化器内科の領収書も見返してみました。
● 内科クリニック
初再診料
電子的診療情報連携体制整備加算
外来管理加算
特定疾患療養管理料
単純撮影(デジタル撮影+診断)
処方箋料
特定疾患処方管理
一般処方加算
合計 174点+225点+210点+122点=約700点 自費1,470円、保険請求5,860円。
気管支炎での受診でしたが、 複数の項目が積み重なっていることが分かります。
● 消化器内科(大腸内視鏡後)
こちらはさらに多くの項目が並びます。
特定疾患療養管理料
HB検査
梅毒検査
モビプレップ
血液採取
Spo₂
ポリープ切除(手術)
フルマゼニル静注
病理標本作成
病理診断
外来在宅ベースアップ評価料
合計75,540で自己負担 約15,110円
保険請求は、かなりの金額ですね。
◆ 診療費の明細は“自分の医療の記録”
今回の気づきは、 診療費の明細を見直すことが 「自分の医療を理解する第一歩」だということを 改めて教えてくれました。
医療は、 患者の体と生活に深く関わる営みです。
その記録が、 領収書の中に静かに刻まれています。
皆さんは、診療費の明細を見て 何か気づいたことはありますか。





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