「やらまいか浜松メディカルラリーにボランティア参加!救急現場の緊迫体験記」 No30
- harmonia77
- 2025年12月26日
- 読了時間: 4分
<はじめに>
こんにちは、先週のブログで、今週は「ACP(アドバンス・ケア・プランニング)について」お伝えすると告知していましたが、予定を変更して、先日参加したばかりのホットな話題をお届けします。
先日の日曜日、私は「第2回 やらまいか浜松メディカルラリー」にボランティアとして初参加してきました。 「メディカルラリー」とは、チェコ発祥の技術コンテスト。医師・看護師・救急救命士などがチームを組み、実際の救急・災害現場を想定したシナリオの中で、知識・技術・チームワークを競います。
今回は「こども救命士になろうプロジェクト」が主催し、浜松医科大学で開催されました。私は、模擬被災者(アクター)という重要な役割をいただき、現場の最前線を体験してきました。
<趣向を凝らした6つのステーション>
会場内には、それぞれ異なる状況設定がされた6つの「ステーション(ブース)」が用意されていました。私は一つのステーションに配属されましたが、主催者側のご配慮で、時間の半分を使って他のステーションを見学させていただくことができました。
それぞれの現場で見聞きした、緊迫のシナリオをご紹介します。
① 工場災害現場:見えない恐怖との戦い 薬品が充満している可能性がある工場での救護。防護服やマスク、ガス探知機を駆使し、「情報の確信が持てない中でいかに命を救うか」という、非常に緊迫感のあるシミュレーションでした。
② 凶悪犯罪現場:二次被害を防ぐ警察連携 刃物を持った犯人と負傷者がいる設定。医療班自身の安全確保と警察との連携が鍵となります。過去には、対応の遅れから救急班が「刺殺された」と判定されたケースもあるそうで、一瞬の判断が命取りになる厳しさを感じました。
③ 小児救急:技術と心のケア 搬送されてきたお子さんの心肺蘇生。残念ながら蘇生が叶わなかった際、どのタイミングで見極め、付き添うご家族にどのような言葉をかけ、ケアを行うか。技術だけでなく、深い人間性が問われる現場でした。
④ 地震発災直後:混乱の中の安全確認 発災直後の倒壊現場。安全確認と生存確認が急ピッチで行われていました。時間の関係で詳細は見られませんましたが、現場の熱気は十分に伝わってきました。
⑤ 災害避難所:生活支援の見える化 避難所テントでの救援活動。高齢者、在宅酸素が必要な方、外傷を負った方など、多様な背景を持つ避難者に対し、今何が必要か、どう情報を共有(見える化)して支援するかを議論していました。

<【挑戦状】私が参加したステーションのシナリオ>
さて、ここからは私が「模擬被災者」として参加したステーションのシナリオです。皆さんも、救急隊になったつもりで考えてみてください。
【設定】 クリスマス・パーティー中のバー(貸切)。 室内には持ち込みの飲食(乾燥おつまみ、飴、ノンアルコール缶)が散らばっている。 パーティー開始後、客が次々と意識を失い、恐怖を感じたオーナーが119番通報。
【患者の状況:4名】
女性2名: テーブルに伏せている。名前は言えるが、混迷状態。
女性1名: 意思疎通不可。痛みには反応するが、バイタルサインに大きな異常はない。
男性1名: 床に転倒。呼吸が徐々に遅くなり、無呼吸(心肺停止)へ。
男性1名: 床に転倒。痙攣(けいれん)を起こしている。
今回のラリーに参加した全8チームのうち、多くは「毒性ガス(サリンなど)」を疑い、二次被害を恐れてなかなか室内に入ることができませんでした。中には、初期段階で瞳孔の確認ができず、状況判断に苦慮するチームもありました。
残念ながら全チームとも原因を特定するには至りませんでしたが、あるチームは到着後すぐにガス探知機で安全を確認。迅速に全患者の状態を把握し、的確なトリアージを行っていました。
★ヒント:4名全員、瞳孔が小さくなる「縮瞳(しゅくどう)」が見られる。 ※ここで一つ重要なポイント。実は、患者さんたちには「よだれや涙」などの分泌物は一切見られませんでした。
皆さんは、この状況から何を疑いますか? 今回、残念ながら8チームの中で正解に辿り着いたチームはいませんでした。
【正解発表は3日後!】 この謎の答えは、3日後にこのブログのコメント欄にて発表します!ぜひ皆さんも救急隊員になったつもりで、何が原因か推理してみてくださいね。
<参加を終えて>
参加されていた20代から40代の医療従事者の皆さんは、皆一様に熱気にあふれ、学びに対して非常に誠実でした。現場経験の差が対応力に現れる様子を目の当たりにし、シミュレーション教育の重要性を改めて感じました。
競技後のシナリオライターによる解説も非常に深く、私自身にとっても大きな学びとなりました。 ボランティアという形ではありましたが、救急医療の最前線に触れることができ、とても充実した一日でした。来年もぜひ、参加させていただきたいと思っています!





実は、このシナリオには大きな「鍵」が隠されていました。
多くのチームが「ガス中毒」を疑って警戒しましたが、実は被災者役の私たちには、ガス中毒特有の**「よだれや涙などの分泌物」が一切ない**という設定になっていたのです。また、アルコール中毒もテーブルに有ったものはノンアルだけですから。
「縮瞳(瞳孔が小さい)」+「呼吸が止まる」+「でも分泌物はない」
この組み合わせが意味するのは、ガスではなく**「オピオイド(麻薬系鎮痛薬)などの中毒」**の可能性。このシナリオでは、飴の中に混入されていたとの設定でした。現場でパニックにならず、いかに冷静に「何があって、何がないか」を観察できるか……。救急医療の奥深さと、一瞬の観察が命を分ける厳しさを、肌で感じた瞬間でした。
実は、このシナリオには大きな「鍵」が隠されていました。
多くのチームが「ガス中毒」を疑って警戒しましたが、実は被災者役の私たちには、ガス中毒特有の**「よだれや涙などの分泌物」が一切ない**という設定になっていたのです。また、アルコール中毒もテーブルに有ったものはノンアルだけですから。
「縮瞳(瞳孔が小さい)」+「呼吸が止まる」+「でも分泌物はない」
この組み合わせが意味するのは、ガスではなく**「オピオイド(麻薬系鎮痛薬)などの中毒」**の可能性。このシナリオでは、飴の中に混入されていたとの設定でした。現場でパニックにならず、いかに冷静に「何があって、何がないか」を観察できるか……。救急医療の奥深さと、一瞬の観察が命を分ける厳しさを、肌で感じた瞬間でした。
※正解のコメントの書き込みが遅くなったことをお詫びします。