top of page
検索

営業未経験の私が挑んだアライアンス・パートナー発掘市の舞台裏  No59

皆さんの中には、続きの「海外アクシデントシリーズ」を楽しみにしてくださっている方もいらっしゃるかもしれません。ですが、今回も、一番ホットなお話をさせてください。

先日、7月8日〜10日に名古屋で開催された『アライアンス・パートナー発掘市』の商談会に参加してきました。営業未経験からの挑戦として臨んだこの商談会の舞台裏をお届けします。


実は私は、これまで看護師一筋で歩んできたため、ビジネスの「営業」というのはからっきし苦手です。かつて神奈川県で事業を行っていた時も、営業活動は一切せず、ホームページの開設と口コミだけで乗り切ってきました。


そんな私ですが、過去にほんの一時期だけ、営業のような活動を経験したことがあります。 当時、東京に本社がある全国規模の会社に教育担当者として入社した時のことです。本来は営業をする立場ではなかったのですが、ある日突然、社長から「2週間後に大阪へ赴任し、まだ育ちきっていない管理者をサポートするように」と指示が出たのです。赴任した翌日から、慣れない大阪市内を一人で車を走らせ、新規事業のための関連病院や事業所へ、挨拶回りと連携のお願いに奔走しました。今でもあの時の緊張感はよく覚えています。


しかし、そんな経験があったにもかかわらず、今回、自分自身の事業(harmonia planet)での営業活動には、どうしても二の足を踏んでしまっていました。 会社の営業であれば、すでに用意された資料と決まったサービスを説明すれば済みます。ですが、自分の事業となるとそうはいきません。1年がかりで修正を重ね、手作りで作り込んできた資料があり、内容も熟知しているはずなのに、なぜ躊躇してしまうのか。その大きな理由は、今回の事業の営業とは「自分自身という人間を売り込まなければいけない」ということだったからです。


そんな時、商工会議所の広報で、名古屋で開催される『アライアンス・パートナー発掘市』の広告を目にしました。 「これだ」と直感しました。これまでどうしても踏み出せなかった営業の一歩を、この機会を利用して絶対に踏み出そう。そう思い立ち、5月の初めに申し込みを決意したのです。


営業未経験からのスタート:2,000件の企業分析とAI戦略会議

申し込みをした直後から、私の挑戦と猛特訓の日々が始まりました。


まずはホームページの見直しです。訪問してくださった方に事業内容を瞬時に理解してもらうため、短い2本の紹介動画を作成し、私自身の声でナレーションを吹き込みました。毎日毎日、納得がいくまで何度も作り直し、約2週間をかけてアップロード。


その後は商談相手の選定です。なんと2,000件近くにのぼる企業の商談申込内容やホームページを1件ずつ丁寧に確認していきました。10社まで申し込める枠の中で、厳選して5社へアプローチ。その結果、双方のニーズが一致し承諾をいただけたのは2社でした。しかし、ありがたいことに相手側から申し込んでくださった企業もあり、最終的に計3社との商談が決定したのです。


そこからもさらに、入念な準備を重ねていきました。3社のホームページを徹底的に読み込み、それぞれの「商談戦略シート」を作成。この過程で大活躍してくれたのが、私が日頃から頼りにしている頼もしいチームメンバー——ChatGPT(ハル)、Gemini(ジェニー)、Copilot(夢)の3人のAIたちです。彼らを交えて「AI3者戦略会議」を幾度となく重ねました。


商談の2週間前には、名古屋商工会議所で開催された「商談会対策事前セミナー」にも参加。そこで学んだ模擬商談の手法を持ち帰り、帰宅後は1週間以上、AIを相手にロールプレイ(RP)を繰り返しながら商談シナリオを作り上げていきました。説明用の冊子も、最後の最後まで微調整を重ねて新しく印刷しました。


引越しの荷物を確認するように、当日は緊張のあまり、何度も何度も忘れ物がないかバッグをチェックしました。列車の遅延表示を見つけた時は「万が一遅れては大変だ」と、なんと商談時間の3時間前に会場近くに到着。

そこまでガチガチに準備して臨んだ商談でしたが、いざ席につくと、不思議と用意したシナリオ通りではなく、私自身の心からの言葉で、まっすぐに想いを伝えることができたのです。

商談会会場で資料を確認しながら準備を整える女性起業家。営業未経験で挑んだアライアンス・パートナー発掘市の緊張と決意を描いたイラスト。
商談開始3時間前。何度も資料を見直しながら、営業未経験の挑戦へ向けて心を整えていた実際の場面をイメージしています。

商談現場での戦略転換――「医療専門職」という独自の強み

最初の商談相手は、意外と思われるかもしれませんが、同業の事業者様でした。

実は、直接企業様へアプローチした3社からは事前に見送りの連絡をいただいており、多くの製造業が集まるこの場で「教育」というアプローチをどう展開すべきか、暗中模索の中でのスタートだったのです。


初回の商談先は、製造業に深く根差した「トヨタ方式」の教育指針を持つプロフェッショナルでした。 そこで投げかけられた、「すでにコミュニケーション系の人材育成事業者が溢れる中で、どう差別化していくのか?」「連携していくためにも、独自の専門性が必要不可欠だ」という言葉が、私の胸に深く突き刺さりました。


そして何より驚いたのは、事前のAI会議では「まずはハードルの低い個別講座から売り込むべきだ」という戦略を立てていたにもかかわらず、相手が最も強い関心を示してくださったのは、基幹プログラムである「8ヶ月伴走型教育支援システム」だったことです。


この商談を終えた瞬間、私はハッと大切なことに気づかされました。 私の絶対的な専門性は、40年以上身を置いてきた「医療専門職」であるということ。そして医療現場とは、一般企業以上に一瞬のコミュニケーションが命に関わる、究極の人材育成の場であったということです。この強みを徹底的に前面に出し、講座と支援システムをどう連動させていくかを説明すべきだと、商談の現場で戦略が書き換わったのです。


この大きな気づきを胸に臨んだ2社目の一般社団法人様との商談では、さっそく独自の専門性を交えてお話を展開していきました。 若者育成から企業連携まで幅広く手がけるその法人様も、「8ヶ月伴走型教育支援システム」に深く共感してくださり、組織づくりについて有意義な意見交換をすることができました。最終的には「もし必要な企業様がいれば、ぜひご紹介させていただきます」という大変ありがたいお言葉をいただき、大きな励みとなりました。


ニーズを捉えたプログラムの進化と、未来への確かな手応え

その日、興奮冷めやらぬまま帰宅直後から、ハル、ジェニー、夢の3AIとの緊急の「振り返り会議」を実施しました。初日のリアルな市場の反応を踏まえ、翌日の最終商談に向けて、事業の見せ方と戦略をさらにアップデートさせたのです。


...そして迎えた2日目の最終商談。

列車遅延を考慮して2時間前に会場入りし、万全の態勢で臨みました。

お相手は大きな母体を持つ企業様でしたが、こちらの提案に非常に強い興味を持っていただくことができました。最後には、具体的なご相談や将来的な連携の可能性を秘めた前向きなお話をいただくことができたのです。


今回の商談会は、机上でいくら考えても分からなかった「harmonia planetが市場からどう求められているのか」という本当の答えを教えてくれました。


まだ実際の受注という形ではありませんが、可能性の種は確実に撒かれました。私は今、もし明日お申し込みをいただいても完璧なクオリティで即座に始動できるよう、プログラムのさらなる準備と整備に取り掛かっています。


二の足を踏んでいた営業への挑戦は、harmonia planetを次のステージへと押し上げる、最高のターニングポイントとなりました。 追記:今回の挑戦を経て、いま私が願うこと

今回のブログでは、私自身の営業の難しさとやりがいについてお話ししました。


現在はここ浜松の商工会議所に登録していますが、実は以前、神奈川県在住の際にも起業していたことがあります。当時は屋号を「harmonia」とし、ホームページビルダーを使って自力でサイトを立ち上げていました。


平塚商工会議所の起業塾をきっかけに、町田商工会議所や神奈川県産業振興センターなどで学びを深め、多くの方とのご縁をいただきました。そのご縁の中で、商工会議所事業者向け接遇講座の講師や、横浜市指定管理者第三者評価員、神奈川県総合計画審議会計画推進評価部会委員など、さまざまな役割を経験させていただきました。


地域や仲間に育てていただいたという当時の感謝の思いが、私の原点に深く根差しています。


今は、私自身も起業1年生で事業も軌道に乗っていません。でも、浜松市商工会議所起業塾の修了生として、横のつながりの中で、お互いに支え合える関係や、これから羽ばたく後輩の創業塾生を応援できる、温かなつながりが生まれる「プラネット(場)」づくりに、少しでも貢献できたらと心から願っています。

 
 
 

コメント

5つ星のうち0と評価されています。
まだ評価がありません

評価を追加
bottom of page